長崎県では、2013年度から「日韓両国の若者が、お互いの国についての理解を深めるとともに、日韓交流の方策について討議し、企画・立案することを通じて、今後の長崎県と韓国との交流を担う青少年を育成し、今後の交流の促進につなげること」を目的として、『日韓未来塾』を実施しています。
今回のトピックでは、2016年8月7日から8月12日の6日間にわたって、韓国釜山広域市、長崎県対馬市及び長崎市にて開催した『日韓未来塾2016』の様子をご紹介します。
初日のスタートは、韓国釜山広域市での開講式です。参加者による簡単な自己紹介を終えて、1回目のグループ討議『日韓の文化・習慣等の違いや共通点』を行いました。基本言語は例年どおり日本語でしたが、各グループとも活発に議論していました。
釜山広域市庁にある釜山国際交流展示館と釜山未来都市館を視察した後、釜慶大学の朴花珍(パク・ファジン)教授による釜山に関する特別講義を受けました。続いて、甘川(カムチョン)文化村では韓服体験を行いました。韓服を着るには少し暑かったのですが、いい思い出となったようです。
朝から、2015年8月に新しくできた釜山港国際ターミナルを出発し、高速船で対馬に移動しました。
対馬に到着して、写真家で元長崎県対馬支庁長の仁位孝雄(にい・たかお)先生による対馬に関する特別講義を受け、2回目のグループ討議『私たちが考える日韓交流の方策』を行いました。行程を重ねた2回目のグループ討議ではさらに活発な議論となりました。
午前中は、対馬の大自然視察として、鮎もどし自然公園と漁火公園を視察した後、対馬の歴史文化視察として、万松院(対馬藩主宗家墓所)や長崎県立対馬歴史民俗資料館などを回りました。
午後からは、半井桃水(なからい・とうすい)館にて、日本文化体験(浴衣体験・小物作り体験)を行い、続いて、3回目のグループ討議『私たちが考える日韓交流の方策』・グループ発表・全体討議を行いました。全体討議が終わった後は、飛行機で対馬から長崎へ移動するという、とても濃厚な1日となりました。
今回初めての開催となる『日中韓トライアングル交流会2016』は、午前の部で公益財団法人日本国際交流センターの毛受敏浩(めんじゅ・としひろ)執行理事による記念講演を聴講し、午後の部では日中韓の青少年によるグループ討議『日中韓の未来~あるべき姿と方策~』を行い、出島和蘭商館跡を視察しました。
日中韓でのグループ討議では、日韓でのグループ討議とは異なり議論をまとめるのが難しい面もあったようですが、参加塾生にとって貴重な経験となったようです。
天気にも恵まれて、朝一番で、グラバー園(長崎市内)を視察した後、閉講式を行いました。塾生の皆さん6日間おつかれさまでした。
今回の『日韓未来塾2016』は、韓国釜山広域市、長崎県対馬市、長崎市を舞台に開催しました。参加した塾生の皆様には、長崎と釜山とのつながりや、実際に日韓両国で交流をすることの大切さなどを感じていただけたのではないかと思います。
特に、今回は、日中の青少年交流事業である『日中「孫文・梅屋庄吉」塾2016』の塾生も参加のうえ、『日中韓トライアングル交流会2016』を長崎で初めて開催しました。
日韓だけではなく日中韓で交流することで、3か国で交流することの難しい面を感じながらも、さらなる交流の深化が図られたように思います。
日本側参加者 |
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韓国側参加者 |
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実 施 | 主催/長崎県、共催/対馬市、後援/対馬朝鮮通信使顕彰事業会、釜山広域市、財団法人釜山広域市国際交流財団 |
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日 程 | 2016年8月7日(日)~8月12日(金)〔5泊6日〕 |
場 所 | 韓国釜山広域市、長崎県対馬市及び長崎市 |
参加者 | 30名(日韓の大学生等:各15名) |
内 容 |
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