総面積130kmに及ぶ日本一のカルスト台地秋吉台。1964年に国の特別天然記念物に指定されました。草原に大小さまざまな形の石灰岩が露出している台上は、至る所に浅い窪地があり、大きくうねりながら雄大な景観を見せています。地下には無数の鍾乳洞がめぐつており、その代表が秋芳洞。水と年月が造り上げた不思議な石の空間が広がっています。
約600年前、白狐が発見したと伝えられています。山口の市街地に接しながら、山陽路随一といわれる豊富な湯量を誇ります。アルカリ性単純温泉。
山口市に生まれた大内塗は、山口県唯一の漆器で、古くから県民に親しまれ、愛用されています。この大内塗がいつ頃から作られたかは不明ですが、1339~1863年までの韓国の出来事を記録した「朝鮮王朝実録」によると、大内氏が貿易を推進する重要な輸出品としていたとあり、少なくとも15世紀頃には作られていたと思われます。江戸時代に入ると輸出用の需要はなくなりましたが、その技術と伝統は絶えることなく受け継がれてきました。明治時代に入ってからは、漆器講習所が設置され、また、大正時代には山口県工業試験場内に「漆工課」が設置され、その振興に力が注がれました。材料の木材には、ヒノキ、ケヤキ等の天然木が使われ、製作工程は、木地、下地、塗り、加飾の四つに分かれています。作られる製品の形や仕上げ方法によって、様々な技法を使って製作されます。深みのある大内朱の地塗りの上に、色漆で描かれる伝統の秋草柄と金箔であしらった大内菱の文様で風情を醸し出しています。主として、盆、椀、茶托、硯箱、大内人形などを生産しており、このうち、大内人形は、第24代大内弘世が、京より迎えた美しい姫が京の都をあまりに恋しがるので、これを慰めようと都より多くの人形師を呼び寄せ、大内御殿の一室を人形で飾って喜ばせたという物語にちなんでいます。