「韓国の友達をホームステイで受入れる事になったけど、どうすればいいの?」そういう方のために、いくつかの生活習慣の違いをご紹介しましょう。ただし、生活習慣が異なるからといって、どちらかが必ず相手のやり方に合わせなければならないというものではありません。お互いの習慣やものの考え方の違いなどを知り、それを尊重し合うことが大切だといえるでしょう。
韓国は日本に比べて湿度が低く、風がよく吹くカラッとした天候の日が多いこともあって、韓国の人々は日本人のように毎日お風呂に入る習慣はなく、毎日簡単にシャワーを浴びることが多いようです。また週一回程度近くの銭湯やサウナに行く人が多いのですが、最近は銭湯やサウナに行かない若い人も増えていて、家の湯船に週1~2回程度ゆっくり浸かるようです。
日本ではお客さんに泊まっていただく時に、お風呂を先にすすめるのは「もてなし」の一環だという感覚がありますが、韓国では人の家でゆっくりとお風呂に入ることは少し恥ずかしいと思う人が多いようです。韓国からのお客さんを招いた場合には、相手の希望を聞いてみた方が良いでしょう。
ちなみに韓国では自分の家でお風呂に入っても日本のように家族全員が同じお湯を順番に使うことはありません。一人が終わった後は栓を抜いて風呂桶もきれいに洗い、後の人が使いやすいようにしますので、韓国のお客さんが先にお風呂に入る場合はお湯を全部流してしまい、双方が困ることがないように、事前に日本の入浴の仕方を説明しておきましょう。
日本ではお客様の履き物のつま先を最初から玄関の扉に向けて揃えておくことが多いですが、これはお客様が帰るときに便利なようにという配慮の現れだと言われます。
また、訪問した家の人にそのような手間をかけさせないため、自分であらかじめつま先を玄関の扉に向けて靴を脱ぐようなこともあります。このようなことを韓国の人が見て、よく疑問に思うことがありますが、これは韓国では自分の靴を玄関の扉に向けて脱ぐ習慣がないからです。
最近は韓国でも若い人を中心に、「割り勘」で精算をするようになりましたが、もともと韓国では「割り勘」で精算することはあまり好まれません。一般的に「誘った」「誘われた」の関係にある場合には誘った側が支払いを受け持つのが普通ですが、その場の雰囲気や上下関係、年齢などで決まることも多く、韓国ではレジの前で伝票の奪い合いをしているグループをよく見かけます。
これは「次の機会には奢ってもらった人が支払うというような暗黙の了解でお互いの収支が自然に一致してくる」という考え方によるものだと言われています。このような考え方の違いから、一回ごとに精算する日本式のやり方に少し戸惑うこともあるようです。
韓国から青少年のホームステイを受け入れ、子供同士で行動する際に、ちょっとジュースを飲んだり、ボーリングをしたりという場合、常にこちら側が負担する必要はありません。日本式のやり方を知ってもらうことも大切ですから、「日本人は、一回ごとに精算していく方がお互い気軽に付き合いができるし、負担のない合理的な方法だと思っている」というような説明を事前に行う方が良いでしょう。